『日常』
審査員評 :
梅沢「日常の情景を淡々と撮って繋いでいるのは悪くない。 視点が誰なのか、朝起きて、どこへ行くのかなどの物語性へ繋がる情報が映像の中で もっと示唆されてたほうが楽しめるものになったと思う。 最後家に戻るのとか、無音と音のバランスなどは静かな雰囲気に合っている。 映像のエフェクトが所々入っているがテーマと合ってないので、なくて良かった。 最初の家の中の描写のほうが固定の使い方など含めて丁寧だった。 朝なんだけど光が入らなくて暗めのキッチン、鍋、レンチン、食事、ベランダから見える走り去る車など、なかなか魅力的に撮れている。 外の映像も同様に丁寧に出来ていたらより良い作品になっていたと思います。」
清原「日常にみつけだされるものの中で、自分が惹かれたものや美しさを感じたものを集めた映像という印象を受けた。何気ない日常の中にも興味深い景色がたくさん存在しているという純粋な発見のまたたき、映像的にまとめ上げる断片的な構成に、作者自身の気づきのまなざしを追体験するような感覚がある。家に帰りつき、明かりを消した瞬間の暗闇に、今日1日にみた様々な風景が映り込む。そんな、日々の中でほんの一瞬訪れる特別な時間がある作品だった。」
ノガミ「イントロがよい。暗い部屋から光が差し込むかんじ。自分は今も実家に住んでいたが、東京の光が入りにくい一人暮らしの部屋とかだと、この部屋の暗さと外の明るさのコントラストはよく感じた。自分の日常が他と何が違うかもうちょっと考えてもよいと思った。薪があるのとか普通とはちがうし、そういう部分に物語性などを感じる。環境音と音楽っていう構成がいいと思ったけど、もっと環境音聞きたかった。黒が多いと、動画の殆どをPCで見ている昨今の状況から考えると、黒は反射して自分が映ってちょっと集中できなくなっちゃう。それを逆手にとるのもいいけど、黒が多すぎるのもどうかなと感じた。最初のコントラストの話にも通じるけど、黒へのフェードが部屋の移動なのかどういう規則性で使われてるのか、当たり前に使うそういったトランジションにももうちょっと考えがあっても良いと思った。ぼかしが多くてちょっと集中できない部分があった。「光」というテーマに対しては、部屋の中での光に関してそれなりに反応ができているように思う。」